【第2章】 高卒で働くことを決意したお金がないという現実。

私は5人兄弟です。
二番目の長男で、小さいころはコンプレックスでした。

住居は7人家族で4Kの借家。

4Kと言えば広く聞こえますが、
もともと6畳2間の2Kの家を壁をブチ抜いて広くした平家です。
家賃も1軒分で24000円。2軒で48000円。(安っ!)

父はサラリーマンをしていましたが、
育ち盛りの5人の子供を育てるには十分な収入とは言えません。
母もパートで働き、家は留守がちで小学生の子供だけでいることもありました。

食事は基本的に大皿で出てきて奪い合いの戦争です。

小さいころは、それが当たり前だったので、別に気にもしてませんでしたが、
他の家のことを知るようになると、自分の家とのギャップに驚き、親に対する不満が・・・。

今思えばとても頑張って育ててくれたなぁと感謝していますが、
当時は裕福とは言えない生活に強烈な不満を抱いていたんです。

干渉され続けることでつのる反発心

そして親に、なんでも指示されて干渉されることが腹立たしくなってきます。

「宿題やったの?」
「勉強しなさい!」
「あれやった?!これやった?!」
「あーしなさい!こーしなさい!」

  • 口うるさく、いちいち干渉され、口出しされる
  • なにか意見を言っても言いくるめられる
  • うまく表現ができない
  • なぜそうしなければいけないのかわからない

そして私が選択したことはとにかく反発!反発!反発!
どんな正論であっても、納得せず素直に受け入れない。
顔つきもどんどん悪くなって、兄弟とも衝突ばかり。

そして、押しつけられる「勉強」に対しても反発するように。

割と要領がよくて、授業は真面目に聞いていたので、
授業で聞いただけでなんとなく覚えていて、 テストでもいい点を取っていました。

中学最初の中間テストで、クラスで3位に。(他二人は学年で1位と2位)

最初に結果が良すぎたので、「勉強チョロい!」とナメるようになってました。

その後もテスト勉強というものも、ほとんどしたことがなく、
塾とかにも通わずに、それでも常にクラスでも学年でも上位にいました。

未熟だった私は大切なものに対してまでも反発してまったんです。

もう勉強をしたくない!」と強く思うようになった中学生の私は、
貧乏だから大学の学費も出ないだろうという納得性のある理由を自分の中でつくりあげました。

学年上位にいたにも関わらず、大学進学を選択せず、
やりたいこともないのに工業高校へ進学し、高卒で就職することを決意したのです。

親にも相談もせず、自分の中で決めました。

ただただ勉強を回避し、お金を早く稼げるようになりたいという中学生の浅はかな選択をしたのです。

そして通学にお金が掛からないように自転車で通える距離の学校という選択。
でも、当時では愛知県内で一番の工業高校ですよ。(ささやかな自慢)

工業高校へ進学した私は次は就職先について考えるようになります。
ここでも安易な選択をし続ける反省のない私。

第3章へ続く。