【最終章】 もっと自分の人生を歩きたいと思った

約半年の休職状態から会社に復帰するも、しばらくは現場復帰はしませんでした。
毎日、黙々と資料の整理や作成、新しい商材の研究など、ストレスの少ないことをしてました。

コツコツと資料を仕上げることも大切な仕事なのですが、私は苦手です。
とてもつらまなく感じてしまう日々にも嫌気が差してきます。

そこで徐々に現場に復帰し、仲のいいストレスの少ないお客様から順に訪問する回数を増やし、
また案件の積み上げを増やして行きました。

確立した営業手法はストレスも軽減してくれるので、しばらくして売上も億超えを連発。

営業スタイルはあまり変わりませんが、作業や事務処理など他の人でもできることに対しては、
社内の人にどれだけ仕事を依頼できるか?」ということを考えるように。

それによって、ひとりで抱え込むことは減りました。

会社の営業体制の変革もあり、私は親会社に席を置いて営業活動をすることなったんです。

他の会社にひとりだけ席を置く状況。

ストレスが高そうに思われるかもしれませんが、私にとっては気楽なもんです。

元々一緒に仕事をしていたメンバーばかり。

私のことを認め、頼ってくれる人もたくさんいました。

めんどくさい社内の人間が近くにいることよりも、
社外だけど気の合う人と同じ事務所にいることの方がノンストレスです。

自信が確信に変わるとき

ある時、会社として出入り禁止になりかけていたお客様の担当になりました。

「もうお前のところとは取引しない!次の入札も応札させない!」

日々の対応に不満を持ったお客様が、ついに取引停止を宣告してきたのです。

そのときの上司から、このお客様の担当をしてほしいと依頼が。
「なんとかお客様の要望に応えて、取引継続をできるようにしてほしい。」
とのこと。

なかなかのハードルの高さです。
お客様とそんな関係性になったことがなかったので、初めての経験。

お客様の言い分はこうでした。

  • 問い合わせに対する回答が遅い
  • 修理依頼時のトラブル対応が遅い
  • 依頼した作業に対する書類の不備が多い
  • 提案内容が売りたいものになっていて、こちらのことを考えているように思えない

マジかぁ。。。

お客様にしてみれば積もり積もった怒りなので、状況はかなり厳しい・・・。
炎上するまで、一担当者が放置するという会社の体制にも問題があったと思います。

よっしゃ!やってやるぞ!

頼りにされたことがうれしかったのか、なんとかしてやろう!という気持ちでした。

数ヶ月にわたる信頼回復大作戦。
私が戦略を練り、先頭にたって対応する毎日。
毎週のように休日出勤もしましたし、夜遅くまで対応することもありました。

そして、クロージングの日を迎えます。

「まぁここまでやってくれればいいよ。」
「取引は今まで通り継続する」

「ヨシッ!!」
お客様先を出た瞬間に大きくガッツポーズをしたことを覚えています。

敵対心丸出しだったお客様の態度を変化させることに成功できたのです。

「次のはもっとゆっくり提案してほしい」
とまで言ってもらえるほどの信頼関係に。

営業冥利につきるというものです。

この一件は私の成功体験の中でもとても苦労しましたし、戦略を立てて実行できたと思えます。
この体験は私の手法が間違っていないと確信することができました。

ただ、会社としてはこうなる前に対処しておかないと無駄なことが多いなと言うことも実感しました。

しかし、全てが順調とはいかず新たな事件が勃発するのです。

原因追求の行く末にある責任追求という問題解決には無駄な作業

大きな商談ほど、長年の提案活動が身を結んだときに、締結されるものです。
何年もの期間と時間を掛けて、売上を上げるために提案を重ねます。
どれだけ準備をしてもトラブルが起きると、せっかく手に入れた利益が損失に。

そうなんです。
やっと導入に漕ぎ着けたお客様でトラブルが・・・。

「早急に問題を解決しないと」
「原因はどこにあって、どう解決できるんだ?」
「誰に相談すれば、この問題は解決できるんだ?」

そんなことを日々考えながら、ネットワークエンジニアと力を合わせトラブルの対応をしました。

業務にとんでもない影響を与えてしまい、
お客様の逆鱗に触れ、損害賠償になりそうなレベルにまで発展。
会社としても大問題なわけで、上司に報告も入れます。

すると直接的な関わってこなかった人が現れ、えらそうにこんなことを言うわけです。

「だれが受注した案件だ?」
「なんでその機器を入れたんだ?」
「だれが許可したんだ?」
「どんな体制で導入作業を行ったんだ?」
「なんでそんな体制なんだ?」

疲れる。。。
それ聞いて何をしたいの?
問題解決するわけ?

問題が起きたときにだけ口を出してきて、普段はまったく支援をしてくれない人たち。。。
しかも助けてくれるわけではなく、状況を把握したいだけで責任の所在を確認するだけでした。

終わってる・・・。

”うつ”から復帰し、なんとか仕事をこなしてきました。

お客様から信頼を獲得し、持ち直した矢先に発生したトラブル。

会社からは責任の所在を確認するだけで、助けてくれるわけではなく、文句を言うだけ。

このままでは、また潰れる・・・。
ここにいたら、同じことが繰り返される・・・。

自分の身を守るためには、どうすればいいのか?

終身雇用という神話を信じて生きてきた世代。
会社のために定年まで働き抜くことことが美学。
転職なんて言語道断。
そんな風に思い込んでいました。

しかも勤めている会社はネームバリューもある大企業。
高卒の私にはこれよりもいい条件の会社に転職するのは困難でしょう。
アラフォーになった自分に条件のいい転職先など、あるはずもない。

そのため、なかなか決断することができませんでした。

そんな葛藤に押し潰されそうなとき、人の心について興味を持ち始めました。

人生で初めて自分自身と向き合って見えてきたこと

なぜ人はこんなに悩むんだろう・・・。
なぜ人は周りに振り回されて悩むんだろう・・・。
なぜ人はもっと自由になれないんだろう・・・。

そこで人の心理について、勉強してみたくなったのです。

自己啓発の書籍を読んだり、セミナーに参加したり、動画を見たりと、
様々な人が成功するための考え方について学びました。

そこで気づいたのです。

すべては自分の選択であり、自分の受け止め方次第で世界は変わってくる。

あぁ、自分の人生を生きていない・・・。

そう気づいたのです。

そして、決断しました。

「会社を辞めよう」と。

このまま、この会社にいても自分の人生を生きることは無理だと気づけたのです。

それでも考え抜きました。
人生の中で一番考えたかもしれません。
考え抜いた挙句、出した答えは辞めること以外にはありませんでした。

「辞めさせてください。」

私の口から飛び出した言葉に、上司の驚いた顔は忘れられません。
とても私のことを気にかけてくれていたので、とても残念がってくれました。

強く引き止められもしましたが、それでも決意は揺らぎません。

私が辞めると聞き、たくさんの方が驚き残念がってくれました。
ありがたいことに、関連会社、協力会社からも「ウチに来ませんか?」とお誘いをいただきました。

でも全部断りました。

「一緒に仕事がしたい!」
と、何度も誘ってくれる人もいましたので、その熱意に後ろ髪を引かれることもありましたね。

それは心に決めていたことがあったからです。

「自分の足で立って生きていきたい」と強く思ったからです。

無謀にも全くの無策で一から事業を始めたいと考えていました。

現在はフリーランスの起業家として活動を始めたばかりですが、
会社に所属しているときよりも、自分の人生を生きていると実感しています。

なぜこのブログを運営しているのか?

私の経験した苦労は、他の人がする必要はないと思っています。

うまくいく方法は確実に存在し、それは誰でも実践することができます。

私の経験や学びから実践したノウハウ・テクニックを使うことで、もっと楽に生きてもらえる人が一人でも増やしたいと強く思い、この執筆活動をしています。

あなたが思い描くあなたの幸せを願って。

無策で会社を辞めたときは、色々なノウハウに手を出して自己投資しましたが、
ある起業で成功している人に出会ったことで、今は成功への道筋が明確になり、
生活費くらいは稼げるようになったので、ストレスはほどんとなくなっています。